大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和41(あ)351 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人天野憲治の上告趣意第一点は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、

刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

同第二点のうち憲法三八条二項および刑訴法三一九条違反をいう点は、記録によ

れば、所論の検察官に対する各自白は、他の被疑事実に関し身柄の拘束を受け、起

訴されたのち、余罪捜査が継続される間になされたもので、当初拘束を受けてから、

所論自白がなされるまでの期間は、所論のとおり一七九日ないし一九二日であるこ

とが認められるが、本件のように、事案が複雑で、関係人が多数に上り、捜査にか

なりの日数を要するのもやむをえないと認められる事情のある場合には、右期間身

柄拘禁後の自白であつても、不当に長く抑留または拘禁されたのちの自白に当るも

のといえないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和二二年(れ)第三〇号同二三年

二月六日判決刑集二巻二号一七頁、昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日判

決刑集二巻一一号一二七五頁参照)の趣旨に照らし明らかであるから、論旨は理由

がなく、その余の論旨は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告

理由に当らない。

同第三点は、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四一年九月六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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